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世界文化遺産は守れるか?

  • 2013/03/30(土) 01:28:01

明善寺(みょうぜんじ)■所在地/岐阜県大野郡白川村荻町679番地 ■創建年/不明 ■山号/松原山 ■本尊/阿弥陀如来

(参拝日/平成25年1月25日)

siroyama
城山展望台から見た雪の白川郷です。

ここ白川郷は豊かな自然に囲まれた岐阜県最北部、荘川流域にあります。日本有数の豪雪地帯で、以前は日本の秘境ともいわれ、厳しい気候風土のこの地域で豪雪に耐えながら合掌造りの民家の暮らしが営まれています。
平成7年(1995年)にユネスコ世界文化遺産に富山県の五箇山(ごかやま・菅沼、平村相倉地区)とともに白川郷荻町地区の3集落が登録されました。

陸の孤島といわれた白川郷も、現在では東海北陸自動車道の開通により白川郷ICまで名古屋市から約2時間15分、富山県高岡市から約50分の近距離になりました。世界文化遺産に登録された事もあり、人口わずか2千人程度の小さな村に年間150万人以上の観光客が押し寄せる人気スポットになっています。

ところで、有名観光スポットだけど、行ってみたらガッカリした場所、俗に「日本三大ガッカリ名所」と言われるものがあります。
札幌の時計台(小さい)・高知のはりまや橋(欄干があるだけ)は、ほぼ共通の意見ですが、3つ目には沖縄の守礼門・長崎のオランダ坂など、幾つかの説があるようです。他にも、京都の町に合わない京都タワー(現在は京都駅舎か?)、名古屋テレビ塔、上から見ないと分からない仁徳天皇陵(大仙陵古墳)なども、ガッカリ名所として名前が挙がっています。

実は、ここ白川郷もガッカリ候補に挙がっているらしく、人が多い・車の大渋滞・同じ様な土産物屋ばかり・派手な看板、POPが田舎の風景に似合わない等々…
一番問題だったのは駐車場で、合掌造りの建物のすぐ隣に有料駐車場が造られていて、「写真を撮るのに邪魔になる」「村営駐車場に行こうとしたら、強引に駐車させられ観光前から嫌な思いをした」などがガッカリ候補の理由のようです。

それに応えてか、白川村のホームページには以下の様な記事が載せられています。

【重要】マイカー駐車場ご利用時のお願い

白川郷観光協会では日頃より個人有料駐車場をご利用されたお客様から、個人有料駐車場による、景観の悪化、強引な客引きトラブル、道路渋滞を招くなど、多くの苦情を承っております。
世界遺産地区内での個人による有料駐車場の経営は、保存条例及び「白川郷荻町集落の自然環境を守る会」が定めるガイドラインでは認められていません。
これらの行為の中には、農地等を無許可で埋め立てているものもあり、昨今の新聞記事でも大きく問題として報じられました。加えて、「日本イコモス国内委員会第7小委員会」からも改善するようコメントが寄せられています。弊会といたしましても世界遺産の存続に関わる課題であると重く受けとめ、個人有料駐車場を断固反対し、関係機関との連携をとり一刻も早い個人有料駐車場の廃止に向けた活動を行う所存です。

マイカーでお越しの場合は、「せせらぎ公園駐車場」をご利用いただき、白川郷の景観保全にご協力いただけますよう宜しくお願い申し上げます。


また、去年の12月には地元の岐阜新聞にはこんな記事も載りました。

白川郷マイカー規制で合意 保全を優先、住民ら決定

世界遺産の合掌造り集落内への観光客のマイカー乗り入れ規制で、23日に開かれた荻町区の定期総会「大寄合(おおよりあい)」で大多数の住民が規制に同意し、正式に村に要望を出すことが決まった。産業としての観光より世界遺産の保全を住民が選択した形で、荻町区長は「これで世界遺産の価値は上がると期待している」と話した。
要望するのは、集落を貫く村道(旧国道156号)約1キロの2014年4月よりの通年での乗り入れ制限。規制は法的拘束力はなく住民が自主的に実施するもの。村側も、21日の村議会定例会で、住民の要望を受け入れる方針を示している。

合掌造り集落は1995年に世界遺産に登録されて以降、観光車両が急激に増加。住民が農地転用の申請を経ずに営業する民間駐車場も問題になり、ユネスコの諮問機関から改善を求める指摘もあった。
荻町区では伝統的建造物群保存地区内の民間駐車場の是正を求めるガイドラインを定めたほか、今年、集落内の公共駐車場を廃止するなど交通問題解消に長年かけて取り組んできた。規制が行われれば、集落内の民間駐車場の営業は必然的に撤退する方向に向かう。
白川郷荻町集落の自然環境を守る会の会長は「住民の生活の糧を奪うのは苦しいが、住民の決断として子や孫に胸を張って渡していける世界遺産にしていきたい」と話した。


来年から始まるマイカー乗り入れ規制は、村にとっては苦渋の決断だったようですが、ユネスコの諮問機関「日本イコモス国内委員会」が去年5月、農地を転用した民間駐車場が存続していることに危惧を表明する文書を村に送付した事が決定的だったようです。
その内容は、このまま景観悪化が続けば、最悪の場合は世界遺産登録が抹消される「危機遺産」になりかねないと言及されていた事で、これが村の住民に衝撃を与えました。景観保全か、住民の生活か…。結局村は景観保全を選んだ訳です。

現在では村の個人有料駐車場の廃止努力により、民間駐車場は減ってはいますが、経営を続ける人たちの考えはそれぞれで、ある経営者は「ぼた餅が落ちていれば拾う。車が通る限り、続けるのは当然」と話し、別の人は「突然やめろと言われても、生活がかかっており困る。世界遺産登録後、土産物店や飲食店も増えたのに、なぜ駐車場だけ問題になるのか」と反論しているそうです。

静かな村が世界遺産になった途端に起きる典型的なパターンで、マイカーや観光バスで観光客が押し寄せ、道路は大渋滞。駐車場が足りないので村民が庭先や、田圃を潰して有料駐車場を作り、強引な客引き。飲食店が増え、同じ様な物を売る土産物屋ばかりになり、派手な看板を出す。結果、静かな山里の風景を期待して訪れた観光客はオイオイ!ここはテーマパークか?…と。
まあ、世界遺産になった時点でこうなる事は当然といえば当然で、「日本の原風景」「日本むかし話」の風景を求めてここを訪れ、ガッカリする観光客が出るのは個人的には目に見えていました。

私が始めて白川郷を訪れた当時は、静かな山里で豊かな田圃もあり、合掌造りの民家も今より多く、土産物屋、民宿も数軒でした。
それが、世界遺産に登録されると、あっという間に合掌造りは民宿、土産物屋、飲食店の看板だらけ。もう二度とここには来ないと決めていました…。

(オイオイ!じゃあ何で来たんだ?)
当日は雪だって天気予報で言ってたからね (^_^;) 雪が積もってると看板も隠れるでしょ(*^^*)
それに、今回は明善寺さんの御朱印が目的だし…
(勝手なやつ!)
・・・

というわけで、荘川対岸の村営「せせらぎ公園駐車場」に車を停めて雪の中、「明善寺」へ向かいます。

sirakawago018.jpg
駐車場から見た、雪にスッポリと覆われた白川郷。

白川郷02
民宿もいい感じに雪に覆われていました。

白川郷03
明善寺の鐘楼門が見えてきました。

白川郷01
左の建物が明善寺の本堂、右が白川郷で最大の合掌造りの庫裏です。

本堂は文政6年(1823年)から文政10年にかけて飛騨高山の宮大工、水間宇助によって建てられたもので入母屋、茅葺で桁行7間、梁間6間、正面には茅葺の大屋根を切欠くように向拝が取り付いています。

庫裡は文政元年(1817年)頃に同じく飛騨高山の宮大工副棟梁、与四郎によって建てられました。 五層の合掌造りは釘と鎹(かすがい)を一切使わず、楔(くさび)の他は藁縄とネソ(粘気の灌木)で締めくくったもので、合掌造り全般に共通する特徴です。
茅葺きの切妻屋根は雪を落とすため、60度に近い急勾配になっており、白川郷の五階建て合掌造りとして最大のものといわれています。居住区は一階のみで、客間である「でい」が「口のでい」「奥のでい」と3室に分かれ、南側と表側の一部が庭に面して回廊になっているのが大きな特徴です。二階から上は作業場や収納区画となっており、現在階上は郷土の民具などの資料が展示された「明善寺郷土館」として公開されています。

白川郷12
この看板は雪に隠れなくてもいいんですが(^_^;)

白川郷04
境内から見た鐘楼門、茅葺きの鐘楼門は珍しいです。

白川郷05
鐘楼門から見た本堂です。

この鐘楼門は、桁行1間、梁間2間の2階建ての寄棟造り、屋根は茅葺きで門と鐘楼を兼用しており、1階に板庇(ひさし)をつけています。亨和2年(1801年)加藤定七により、延べ人数1425人を要して建てたと伝えられています。
梵鐘は第二次大戦中に供出されたため、現在のものは戦後に鋳金工芸作家の中村義一氏(高岡市)によって作られたものです。

白川郷08
本堂の阿弥陀如来像です。

sirakawago022.jpg
庫裏1階の囲炉裏ですが、年中火を入れ、煙で建物全体を燻しているそうです。

白川郷15
庫裏の2階です。板張りの床は、中央部を簀子(すのこ )、天井を格子にして、囲炉裏の煙が天井裏全体に行き渡るように工夫されています。

白川郷09
庫裏3階です。囲炉裏の煙で燻された藁縄がより
頑丈になり、合掌造りの建物を支えています。

白川郷07
庫裏の3階から見た風景ですが、意外と合掌屋根が
少ない事が分かります。

sirakawago001.jpg
こちらが明善寺の住職さんにいただいた御朱印です。

見開き2枚に水墨画と「無量寿 大悲の唯中に生かされ 生きている私 然し それを忘れている私である」と書いていただきました。真宗大谷派とありますが、浄土真宗では普通は御朱印をいただけないので貴重です。
ただし、この御朱印は住職さんが直接書いてくださるため、不在の時はいただけないようです。この日も最初は「住職は不在で…」と言われガッカリでしたが、庫裏の見学中に「今、住職が外出から帰って来ました」との事で運良くいただく事が出来ました。

sirakawago019.jpg
田圃に写る明善寺庫裏の「逆さ合掌」です。

上の様な写真を見ると、何だぁ!白川郷っていいんじゃない(*^^*) と思いますが、この合掌はお寺の庫裏で看板も無いし、雪の風景ですから結構絵になっています。

またまた天邪鬼な事を書いてしまいましたが、結構「白川郷、来て良かった!日本の原風景を満喫しました。」なんて感想を書いている方もいますので、まだ白川郷を訪れていない方は自分の目で確かめてください。
個人的には雪の季節がお勧めですが…。

次回は、「西国三十三箇所観音霊場巡り」満願のお礼参り(893ではありません)で訪れた「高野山」を紹介します。初めての宿坊体験や、ここにも東照宮があった!など盛り沢山です(^_^;)

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